お盆には各家で盆棚(精霊棚)を作ります。両親、祖父母、更にその先のご先祖様に手を合わせます。
お墓へお迎えに行き、家の前で迎え火を焚き、盆棚のロウソクに火をつけお線香をあげて、ご先祖様をお迎えします。亡くなったご先祖様が生前過ごした場所に戻って来られる唯一の三日間がお盆です。
盆棚にご先祖様方の位牌を安置した時、その位牌ひとつひとつ、命が繋がっている事に気づかせてくれます。遠いご先祖様から脈々と繋がって、今の自分がいること、今一度ご先祖様方に感謝ができるはずです。我が子を慈しむようにあたたかい心でご先祖様に想いをかけること、また子孫の者達が先祖代々繋げていく大切さを感じてもらうこと、ご先祖様と私達は繋がっているからこそ、繋げていくことの大切さを不思議心霊親神様に教えて頂きました。やがては先祖になりゆく私達は子孫末代まで繋げて行くための教えを姿・形で見せていくことが大事なのです。お盆は核家族した世の中であっても世代と世代を繋ぐ大切な役割を担っています。
私はお盆の三日間、檀家様、信者様のご自宅に伺い読経のご供養を行います。ある檀家様のご自宅で読経の供養を行いに伺ったとき、昔は小さい子供だった施主の子がいつのまにか大学生になり、読経の対応をしてくれました。供養の読経が終わったら、冷たいお茶をだしてくださり、お話をしました。今回のお盆の飾りつけは自分がお飾りしましたと話をしてくれ、亡くなられたおばあちゃんの好物だった甘いお菓子を沢山お供えしてありました。毎年おばあちゃんがお盆の支度をしているのを側でお手伝いをしていたから、お飾りが出来ましたと話してくれました。準備をしている時、おばあちゃんは、いつも先祖様が繋いでくれたからおかげ、だからありがとうの想いで準備をするものだよ、と私に教えてくれたと話してくれました。大好きだったおばあちゃんが教えてくれたから先祖様に感謝の想いでお飾りすることができると嬉しそうに話しをしてくれました私はとても感銘を受け、これが生きた教えである、おばあちゃんはお亡くなりになられたけど、この教えは先祖代々繋がっている、また繋げていかなければならない、生きた教えであると確信しました。読経のご供養だけではなく、ご先祖様方に対する感謝の想い・繋ぐ大切さを想い、皆様に改めてこのような生きた教えを必ず伝えていきたいと強く感じさせていただきました。
子を慈しむようにご先祖様を想い、繋ぐ大切さを皆で語り合いながら、お盆を過ごして頂きたいものです。